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更年期障害

更年期のお悩み改善に 重炭酸温浴NO療法を

2023.05.28 奴久妻 智代子

更年期のお悩み改善に 重炭酸温浴NO療法を

女性にとっては避けて通れない更年期ですが、その症状に悩まされる方が少なくありません。日常生活に支障を来すほどの不調や、精神的な不安定を強く感じることもあるでしょう。しかし、そんな更年期の辛い症状に対して効果が期待できるのが、重炭酸温浴NO療法です。今回は、重炭酸温浴によってどのような効果が得られるのか、期待できる効果やその裏付け、そして最適な入浴方法など、詳しく解説します。是非、この記事を参考に、健康的かつ快適な更年期を過ごしていきましょう。

こんな症状でお困りではありませんか?

閉経を迎えるまでの40代から50代を迎えた女性のみなさん、現在以下のような症状に悩まされてはいませんか?
●顔がほてったり汗をかきやすい
●下半身や手足が冷える
●動悸、息切れがする
●手足が痺れたり感覚が鈍いことがある
●夜なかなか寝付けない
●夜中に何度も目が覚める
●興奮しやすく、神経質になった
●憂うつになる
●めまいや吐き気がする
●疲れやすい
●肩こり、腰痛、手足の節々に痛みがある
●頭痛がある
●皮膚をアリが這うような感覚がある
更年期には以上のような症状の他、体重増加や代謝の低下、薄毛や乾燥肌など、身体的、精神的に様々な不調が現れ、数ヵ月から数年にわたって続くことがあります。

更年期の症状は冷えが助長し、さらに深刻化させる

更年期障害の原因は、閉経期の卵巣の老化による女性ホルモンの分泌低下です。女性ホルモンは閉経期に急激に減少するため、中枢レベルでのホルモンバランスの変化が、得体のしれない不調や現象が続き、その都度更年期障害とは思えず通院してしまい、最初は頭痛で薬をもらい、その後不眠や、動悸など、その都度原因がわからず通院して、薬が増えてしまい、薬によってさらにホルモンの急激な低下などを起こしてしまい、一気に不調が深刻になってしまいます。わずかな不調でも不安が募り、健康を害します。また体のほてりなどの不調はストレスが高まり、自律神経が乱調化し、血流が低下、血流の流れが止まれば、血管が線維化して組織の硬化が起こり、血管の拡張や収縮がスムーズにできなくなり、自律神経機能がますます低下して血流が滞ります。このような状態に加えて、加齢や運動不足により下半身の血流不足で冷えが下半身に集中するなど、上半身に熱がたまり、ほてりや、めまい、睡眠障害、気分の変化などの症状を悪化させると考えられています。
また、更年期障害をひどくする大きな原因は自律神経の乱れですが、これは入浴時の化学洗剤による化学物質の経皮毒が大きな原因と考えられます。毎晩の入浴で使う化学洗剤で肌バリアが破壊され、残留塩素や化学洗剤の中の合成化学物質が経皮吸収され 皮下脂肪に溶解し蓄積、四六時中体にストレスを与え血管を収縮させ、冷えを助長します、特に女性の青書危機の粘膜部からの吸収は、腕の内側の皮膚を1とすると42倍といわれ、女性の冷えの大きな原因です、又生まれたての赤ちゃんお肌も同じように経皮吸収が大きく危険が伴います、高齢で女性ホルモンが低下して乾燥した膣からの経皮吸収はさらに大きくなります。入浴剤の合成香料や色素や他の添加物も化学洗剤の合成界面活性剤なども、傷ついた皮膚からは容易に経皮吸収し皮下脂肪に蓄積して慢性的に交感神経を刺激し血流を悪くするため、注意が必要です。

これらのリスクを回避し、自律神経を整えて全身の血の巡りをよくして更年期の不調を軽減するために、日常生活の中に化学洗剤が不要なオールインワンで入浴できる重炭酸温浴を取り入れて冷えを解消することから始めてみましょう。

重炭酸温浴により更年期症状の改善が期待できます

重炭酸温浴療法は、重曹、クエン酸、ビタミンCを主な成分とする中性重炭酸イオン入浴剤を用いた温浴法です。体に有害な化学物質を一切含まず、しかもビタミンCが水道水中の残留塩素を瞬時に中和してくれるため、体にストレスを与えません。さらに、せっけんやシャンプーなどの洗浄剤を使わなくても、重炭酸イオンの力で汚れやニオイをきれいに取り去ってくれます。
また、皮膚を通して吸収された重炭酸イオンが、血管拡張物質である一酸化窒素(NO)の分泌を高め、血管を拡げて全身の血流を促進することで、一般的な温浴に比べてぬるい湯温でより効率的に冷えを解消することが報告されています。
重炭酸温浴の継続による更年期症状の軽減や解消には、古くから温泉療法に認められている自律神経の調整作用の他に、効率的な体温上昇により脳内に分泌される神経伝達物質のβエンドルフィンや、同じく温熱により体内に増えるヒートショックプロテイン(HSP)の作用が関わっていると考えられます。
一般的にβエンドルフィンには鎮痛作用がありますが、その他に下垂体ホルモンや消化管ホルモンの分泌を促したり、精神神経活動を調節したりする作用が認められています。また、HSPはストレスから体を守るために作られるタンパク質の1種ですが、HSPの中にはステロイドホルモン受容体としてはたらくタイプのHSPがあり、これが体温上昇で活性化され、加齢により低下した女性ホルモンがより効率的に作用するようにサポートすると考えられています。
中性の重炭酸温浴は、酸性炭酸泉や一般的な入浴剤に比べて心血管に負担をかけずに血流を促進する効果が高く、深部体温上昇も速いため、高い温浴効果が得られるのです。

重炭酸温浴による改善例

ある医療機関でのデータによると、ほてりや発汗、下半身の冷え、睡眠障害、精神的不安定や肩こりなどの症状にお悩みの50代女性について、1日15~20分(週に1回は60分)の重炭酸温浴を継続したところ、1ヵ月後から有意に症状の改善がみられました。下半身に集中していた冷えは解消し、自律神経機能の数値が上がり、睡眠の質が向上して、心身ともに安定化に向かう傾向がみられています。

冷え性スコアは寺澤変法を参考に24項目の質問からなり、冷えの種類や状況を評価するもので、点数が高いほど冷えが深刻であることを示します。3ヵ月間の重炭酸温浴で冷えは有意に改善しています。

重炭酸温浴による血流亢進と体温上昇に反応する様々な因子が、更年期症状の軽減あるいは解消につながったものと考えられています。


重炭酸温浴は、重炭酸イオンの作用により更年期に起こる様々な不調の改善に有効な方法であることを、各種データが示しています。全身の皮膚が吸収体となるお風呂での化学ストレスを一切与えず、心身をリラックスさせ、血行を良くして症状の重さを和らげることが期待できます。更年期障害にお悩みの方は、お家ですぐに始められる重炭酸温浴を試してみましょう。

参考資料

第13回日本抗加齢医学会総会(2013)/第84回日本温泉気候物理医学会学術総会(2019)/
Scientific Reports 11, 21789 (2021)